LINE起動でNetflix広告が全画面表示、ユーザーから「アプリ間違えた」と批判殺到──運営は「真摯に受け止めている」

2026年2月19日、LINEアプリを起動すると突然Netflixの全画面広告が表示される仕様が導入され、多くのユーザーから困惑と批判の声が上がっている。LINEヤフーは「LYPプレミアム with Netflix」の新サービス開始に合わせたプロモーションだと説明しているが、ユーザー体験を損なう広告手法に対する不満は収まっていない。

この記事のポイント

  • LINEアプリ起動時にNetflixの全画面広告が表示される仕様が2月19日から導入された
  • ユーザーから「アプリを間違えたかと思った」「閉じて開き直した」など批判が殺到
  • LINEヤフーは「真摯に受け止めている」と回答するも、広告を非表示にする手段はLYPプレミアム登録のみ

何が起きたのか

2026年2月19日午前11時から、LINEアプリを開くとNetflixのロゴやビジュアルが全画面に表示されるようになった。これはLINEヤフーが新サービス「LYPプレミアム with Netflix」の提供開始に合わせて実施したプロモーション施策で、2月25日午後11時59分までの期間限定とされている。LINEヤフー側は「アプリを開いた瞬間から、今だけの特別な世界観を楽しめます」とアピールしていたが、ユーザーの受け止め方は大きく異なるものだった。突然見慣れないNetflixの画面が表示されることで、多くのユーザーが乗っ取りやバグを疑い、アプリを閉じて開き直すという行動を取った。コミュニケーションツールとして日常的に使われるLINEにおいて、起動直後に他サービスの広告が全画面表示されることへの違和感は大きく、SNS上では批判的な投稿が急増した。

ユーザーの反応と批判の内容

SNS上では「LINE起動したらNetflixが出て、アプリを間違えたかと思った」「思わず閉じて開き直した」という困惑の声が多数寄せられた。特に問題視されたのは、ユーザーが自分の意思で広告を非表示にする手段が用意されていなかった点だ。通常のアプリ内広告であればスキップボタンや非表示オプションがあるが、今回のプロモーションではそうした配慮が見られなかった。また、LINEは友人や家族との連絡に使う生活インフラ的なアプリであり、起動するたびに関係のないサービスの広告が表示されることに対して「LINEの起動を数秒待たされるようになった」「急いでメッセージを確認したいのに邪魔」といった実用面での不満も多く聞かれた。さらに同時期にAndroid版LINEで「画面が真っ黒で開かない不具合」も報告されており、このプロモーション施策との関連が疑われている。

LINEヤフーの対応と「LYPプレミアム with Netflix」の狙い

LINEヤフーは今回の批判に対して「真摯に受け止めている」とコメントしている。一方で広告表示の仕組みそのものを即座に撤回する対応は取っておらず、期間終了(2月25日)まで継続する方針だ。この広告が表示されないようにする唯一の方法は「LYPプレミアム」に登録することであり、これが事実上の有料オプトアウトだとして更なる批判を招いている。そもそも「LYPプレミアム with Netflix」は、月額890円(税込)からNetflixとLYPプレミアムの全特典をセットで利用できる新プランだ。LINEヤフーとしてはNetflixという強力なコンテンツを組み合わせることでLYPプレミアムの会員数を増やしたい狙いがあるが、その告知手法がユーザー体験を犠牲にする形となったことで、かえってブランドイメージを傷つける結果になっている。

企業と利用者の認識ギャップ

この問題の根底にあるのは、企業側とユーザー側の「アプリに対する期待値」の違いだ。LINEヤフーは自社プラットフォームを広告媒体としても活用する方針を強めているが、ユーザーにとってLINEはあくまでコミュニケーションツールであり、起動直後に広告を見せられることへの抵抗感は根強い。特に今回のような「アドジャック」と呼ばれる手法、すなわちアプリの起動画面を広告で乗っ取るやり方は、ユーザーの操作を妨げるため最も嫌われやすい広告手法の一つだ。ITmediaの記事では「かつての『やんちゃなLINE』はどこにいったのか」と題した関連記事も公開されており、かつてユーザーフレンドリーだったLINEのサービス方針が変質しつつあるという指摘もなされている。

知っておくと便利なTips

  • LINEのバージョンを26.1.0未満に保つことで、この広告表示を回避できる可能性がある
  • LYPプレミアム登録済みユーザーには広告が表示されない仕様
  • 広告表示は期間限定(2月19日〜2月25日)で、一度表示された後は一定時間再表示されない

まとめ

今回のLINE×Netflixの広告騒動は、プラットフォーム事業者が自社サービスを広告媒体として活用する際に、ユーザー体験とのバランスをいかに取るかという普遍的な課題を浮き彫りにした。LINEは日本国内で9,000万人以上が利用する生活インフラであり、その起動画面を広告で占有することへの反発は予想以上に大きかった。LINEヤフーが「真摯に受け止めている」と述べたことは一歩前進だが、今後同様の施策を行う際には、ユーザーが広告を非表示にできるオプションを用意するなど、より丁寧なコミュニケーションが求められるだろう。企業のマネタイズ戦略とユーザー体験の両立は、すべてのプラットフォーム事業者にとって避けて通れない課題である。


📎 元記事: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2602/20/news082.html

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