韓国大手暗号資産取引所Bithumbで史上最大級の送金ミス――2000ウォンのはずが2000ビットコイン、総額7兆円が誤送金

韓国第2位の暗号資産取引所Bithumbが、キャンペーンにおける送金処理で前代未聞のミスを犯した。本来は約2000ウォン(約210円)相当のポイントやビットコインをユーザーに配布する予定だったが、誤って249人のユーザーに対しそれぞれ2000BTC(約280億円)を送付してしまった。総額は約62万ビットコイン、日本円にして約7兆円相当という天文学的な金額に上る。暗号資産業界の歴史においても類を見ない規模の送金ミスとして、世界中で大きな注目を集めている。

この記事のポイント

  • 韓国2位の暗号資産取引所Bithumbが、キャンペーンの送金処理で桁違いの誤送金を実行
  • 本来「2000ウォン(約210円)」を配布するところ、「2000BTC(約280億円)」を249人に送付
  • 誤送金の総額は約62万BTC(約7兆円相当)に達し、暗号資産史上最大級のオペレーションミス

事件の経緯と背景

2025年2月6日(現地時間)、韓国の大手暗号資産取引所であるBithumbは、ユーザー向けのキャンペーンの一環として、参加者にポイントやビットコインを配布する処理を実施した。本来の計画では、各ユーザーに対して約2000ウォン(日本円で約210円)相当の少額を配布するというものだった。しかし、送金処理において致命的なミスが発生し、「2000ウォン」ではなく「2000BTC」がそのまま送付されてしまった。つまり、通貨単位の取り違えが起きたのである。

Bithumbは韓国国内ではUpbitに次ぐ第2位の取引所であり、その取引量や信頼性から多くのユーザーを抱えている。それだけに、今回のミスが与えるインパクトは甚大だ。1人あたり約280億円相当のビットコインが送付されたことになり、対象となった249人全体では約62万BTC、日本円で約7兆円という途方もない金額に膨れ上がった。

なぜこのようなミスが起きたのか

今回の誤送金の直接的な原因は、送金額の単位設定ミスにあると推測される。キャンペーンシステムにおいて「2000ウォン相当のBTC」を送付するはずが、「2000BTC」という数値がそのまま送金額として処理されてしまった。暗号資産の送金は一度実行されるとブロックチェーン上に記録されるため、従来の銀行送金のように簡単に取り消すことができない。

ただし、取引所内部のウォレット間での処理であれば、取引所側がユーザーの口座残高を修正することで実質的な回収は可能である。実際に、このような大規模な誤送金が取引所の外部ウォレットに対して行われた場合、回収はほぼ不可能になるが、取引所内部の処理であれば技術的には対処可能だ。それでも、このようなミスが発生したこと自体が、暗号資産取引所のシステム管理体制に対する深刻な疑問を投げかけている。

暗号資産業界への影響と教訓

今回のBithumbの誤送金事件は、暗号資産取引所が抱えるオペレーションリスクを改めて浮き彫りにした。従来の金融機関では、送金処理に対して多層的なチェック体制が敷かれており、一定額以上の送金には複数の承認が必要とされるのが一般的だ。しかし、暗号資産取引所においてはこうしたセーフガードが十分に整備されていないケースも少なくない。

特に注目すべきは、今回の誤送金額が取引所の保有資産を大きく超えている可能性がある点だ。62万BTCという数量は、ビットコインの総供給量(2100万BTC)の約3%に相当する。世界最大級の暗号資産取引所であっても、これほどの量のビットコインを保有していることは考えにくく、実際にはシステム上の数字が書き換わっただけで、実際のビットコインの移動は発生していない可能性が高い。

この事件を受けて、暗号資産取引所のシステム設計において、送金額の上限チェック、単位の自動検証、異常値検知といった安全機構の重要性が再認識されることになるだろう。

知っておくと便利なTips

  • 暗号資産取引所を利用する際は、取引所の過去のインシデント履歴やセキュリティ体制を事前に確認することが重要
  • 自身の資産を取引所に預けたままにせず、ハードウェアウォレットなどのセルフカストディも検討すべき
  • 誤送金を受け取った場合、勝手に引き出すと法的リスクが生じる可能性があるため、取引所からの連絡を待つのが賢明

まとめ

韓国第2位の暗号資産取引所Bithumbが起こした今回の誤送金事件は、「2000ウォン」と「2000ビットコイン」という単位の取り違えという、一見すると単純なミスが原因だった。しかし、その結果として発生した約7兆円相当の誤送金は、暗号資産業界の歴史に残る事件となった。この事件は、暗号資産取引所におけるシステムの堅牢性、送金処理のチェック体制、そして異常値検知の重要性を改めて示している。暗号資産市場が拡大を続ける中、取引所のオペレーション品質の向上は業界全体の信頼性に直結する課題であり、今回の事件を教訓として、より安全な取引環境の構築が求められる。


📎 元記事: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2602/09/news093.html

コメント

タイトルとURLをコピーしました