Claude Codeを使いながらも、コストを抑えたい、あるいは別のAIモデルを試してみたいと考えている方に朗報です。Claude Code Router(CCR)を使えば、Claude CodeのリクエストをQwenなど他のAIモデルにルーティングすることができます。本記事では、macOS環境でClaude Code RouterとQwenを設定する手順を詳しく解説いたします。無料で利用できるQwenのクォータを活用して、開発効率を高める方法を学びましょう。
この記事のポイント
- Claude Code Routerを使ってリクエストを別のAIモデルへルーティング可能
- QwenはOAuth認証で毎分60リクエスト、1日2,000リクエストまで無料で利用可能
- macOS環境での具体的なセットアップ手順を完全網羅
- 複数プロバイダーの設定やタイムアウトの調整も柔軟に対応
Claude Code Routerとは何か
Claude Code Router(CCR)は、Claude Codeからのリクエストを中継し、任意のAIモデルへ転送するミドルウェアです。通常、Claude CodeはAnthropicのClaudeモデルに直接リクエストを送りますが、CCRを経由させることで、Qwen、GPT、Geminiなど他のモデルにリクエストを振り分けることが可能になります。
この仕組みにより、開発者はClaude Codeの優れたUIとワークフローを維持しながら、コスト効率の高いモデルや特定のタスクに適したモデルを使い分けることができます。例えば、単純なコード補完にはコスト効率の良いモデルを使い、複雑なアーキテクチャ設計にはより高性能なモデルを使うといった使い分けが可能です。
事前準備:必要な環境
セットアップを始める前に、以下の環境が整っていることを確認してください。まず、Node.js 18以上がインストールされている必要があります。macOSでは、Homebrewを使ってbrew install nodeでインストールできます。次に、Qwenアカウントが必要です。Qwenのウェブサイトでアカウントを作成し、OAuth認証の準備をしておきましょう。
また、ターミナルやコマンドラインの基本的な操作に慣れていることが前提となります。設定ファイルの編集やコマンドの実行が必要になるため、これらの操作に不安がある場合は、事前に基礎を学んでおくことをお勧めします。
ステップ1:必要なパッケージのインストール
まず、npmを使って3つのパッケージをグローバルにインストールします。Qwen Code、Claude Code、そしてClaude Code Routerです。これらのパッケージはすべてnpmレジストリから入手でき、グローバルインストールすることでどのディレクトリからでも利用可能になります。
インストールが完了したら、各パッケージが正しくインストールされているか確認しましょう。バージョン番号が表示されれば、インストールは成功しています。
ステップ2:QwenのOAuth認証
次に、QwenのOAuth認証を行います。認証プロセスを開始すると、自動的にブラウザが開き、Qwenのログインページが表示されます。Qwenアカウントでログインし、認証を許可すると、認証情報がローカルに保存されます。
認証情報は /Users/YOUR_USERNAME/.qwen/oauth_creds.json に保存されます。このファイルからアクセストークンを取得する必要があります。ファイルを開いて、トークン値をコピーしておきましょう。このトークンは次のステップで使用します。
ステップ3:Routerの設定
Claude Code Routerの設定ファイルを作成します。設定ディレクトリとファイルを ~/.claude-code-router/config.json に作成します。設定ファイルには、APIエンドポイント、アクセストークン、使用するモデル、タイムアウト設定などを記述します。
APIエンドポイントは https://portal.qwen.ai/v1/chat/completions を使用します。モデルには qwen3-coder-plus を指定するのが推奨されています。タイムアウトは、デフォルトで600000ミリ秒(10分)に設定されていますが、必要に応じて調整できます。長時間のコード生成タスクを行う場合は、より長いタイムアウトを設定することをお勧めします。
ステップ4:Routerの起動
設定が完了したら、Claude Code Routerを起動します。ccr restartコマンドでRouterを再起動し、設定を反映させます。その後、ccr codeコマンドでClaude Codeを起動すると、リクエストがQwenモデルへルーティングされるようになります。
起動後は、通常どおりClaude Codeを使用できます。コード補完、エラー修正、リファクタリングなど、すべての機能がQwenモデルを通じて提供されます。
Qwenの利用クォータについて
Qwenは、OAuth認証を使用することで、毎分60リクエスト、1日2,000リクエストまで無料で利用できます。個人開発や学習目的であれば、このクォータで十分対応できるでしょう。ただし、チーム開発や大規模なプロジェクトでは、クォータの上限に達する可能性があるため、有料プランへのアップグレードを検討する必要があるかもしれません。
クォータの使用状況は、Qwenのダッシュボードで確認できます。定期的にチェックして、予期せぬ制限に遭遇しないようにしましょう。
高度な設定:複数プロバイダーの追加
Claude Code Routerは、複数のAIプロバイダーを設定し、状況に応じて切り替えることもできます。設定ファイルにプロバイダーを追加し、それぞれにAPIエンドポイント、認証情報、モデル名を指定します。これにより、タスクの複雑さやコスト要件に応じて最適なモデルを選択できるようになります。
また、タイムアウト値を調整することで、レスポンスの待ち時間を最適化できます。短いタスクには短いタイムアウト、長時間のコード生成には長いタイムアウトを設定するなど、用途に応じた調整が可能です。
知っておくと便利なTips
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トークンの定期更新: OAuth認証トークンは有効期限があるため、定期的に再認証が必要です。認証エラーが発生した場合は、まずトークンの更新を試みてください。
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ログの確認: CCRはログを出力します。問題が発生した場合は、ログを確認することで原因を特定しやすくなります。
ccr logsコマンドでログを確認できます。 -
バックアップルートの設定: メインのプロバイダーが利用できない場合に備えて、バックアップルートを設定しておくと安心です。Qwenがダウンした場合に別のモデルにフォールバックできます。
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モデルの選択: Qwenには複数のモデルがあります。
qwen3-coder-plusはコーディングに特化していますが、一般的なタスクには他のモデルが適している場合もあります。用途に応じて最適なモデルを選択しましょう。
まとめ
Claude Code RouterとQwenの組み合わせは、Claude Codeの利便性を維持しながらコストを削減したい開発者にとって魅力的な選択肢です。セットアップは少し手間がかかりますが、一度設定すれば毎日のコーディング作業でその恩恵を受けられます。無料クォータの範囲内で、まずはQwenモデルの実力を試してみてはいかがでしょうか。Claude Codeの新しい可能性を探る第一歩として、ぜひこのガイドを参考に設定してみてください。


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