Claude Codeでローラーコースタータイクーンをプレイ!AIエージェントの可能性と限界

Claude Codeでローラーコースタータイクーンをプレイ!AIエージェントの可能性と限界 Claude Code

Claude Codeでローラーコースタータイクーンをプレイ!AIエージェントの可能性と限界

「AIにゲームをプレイさせたらどうなるか?」Ramp Labsがこのユニークな実験を行い、Claude CodeをOpenRCT2(ローラーコースタータイクーン2のオープンソース版)に組み込みました。ビジネスシミュレーションとしてのゲームとAIエージェントの相性を探る興味深い研究です。

この記事のポイント

  • Claude CodeをOpenRCT2に統合してテーマパーク経営をAIに任せる実験
  • CLIツール「rctctl」をkubectl風の設計で開発し、テキストベースでゲームを操作
  • AIはデータ分析や価格設定は得意だが、空間認識が必要なタスクは苦手
  • 環境の「可読性」がエージェントの能力を左右するという重要な知見

プロジェクトの概要

Ramp Labsは、「広範なスコープを持つエージェントを現実的なビジネス環境でテストしたい」という目的でこのプロジェクトを開始しました。ローラーコースタータイクーンは、価格設定、スタッフ管理、施設配置など、B2B SaaSプラットフォームに類似した意思決定を必要とするゲームです。

実験では、Claude Codeがビジュアルインターフェースではなく、テキストベースのコマンドでゲームを操作できるよう、専用のCLI「rctctl」を開発しました。kubectlのコマンド体系を参考にしており、開発者には馴染みやすい設計になっています。

開発には複数のコーディングエージェントを使用し、約40時間で完成したとのこと。AIによるAIツールの開発という二重のAI活用も興味深いポイントです。

技術的なアプローチ

CLIツール「rctctl」

ゲーム内のすべてのプレイヤー操作をカバーする包括的なCLIを開発しました。例えば以下のような操作が可能です。

  • 施設の建設・配置
  • 価格の設定・変更
  • スタッフの雇用・配置
  • パーク全体の統計確認

空間情報のテキスト化

Claude Codeはビジュアルを直接認識できないため、パークの地図をASCIIグリッドとして表現しました。広域の概要から個別タイルまで、複数の解像度でパーク情報を提供します。

通信レイヤー

ゲームメニューにターミナルウィンドウを統合し、JSON-RPCで通信を行う仕組みを構築しました。

Claude Codeの得意なこと

実験の結果、Claude Codeが得意とする領域が明らかになりました。

ゲーム知識と運営判断

ローラーコースタータイクーンに関する一般的な知識があり、テーマパーク運営の基本原則を理解していました。価格戦略やスタッフ配置など、ビジネス的な判断は適切に行えます。

データ収集と分析

パークの統計情報を収集し、分析レポートを作成する能力に優れていました。来場者数、満足度、収益などの指標を追跡し、改善提案を行うことができます。

「デジタルレバー」の操作

価格設定、スタッフ配置、施設の設定変更といった「数値や設定を変更する」タイプの操作は確実に実行できました。

単純な施設の配置

トイレや飲み物スタンドなど、場所を選ばない単純な施設の配置は問題なく行えました。

Claude Codeの苦手なこと

一方で、明確な限界も見えてきました。

空間認識

ローラーコースターを適切な場所に配置することができませんでした。テキストベースの空間表現では、複雑な3D構造を理解するのが困難です。

経路設計

来場者が歩く道のルーティングも苦手でした。「AからBに道をつなげる」という一見単純なタスクでも、複数ステップの空間的な接続を考える必要があります。

3D空間の操作

地形の高低差を活用したり、地下に施設を建設したりといった立体的なタスクは実行不可能でした。

得られた重要な知見

この実験から得られた最も重要な知見は、「環境の可読性がエージェントの能力を決定する」ということです。

テキストベースの情報が整理されて提供される場面(価格設定、統計分析など)では、Claude Codeは非常に優秀でした。しかし、空間情報をテキストで表現しようとする場面では、大きな制約が生まれました。

この原則は、ゲームだけでなく、あらゆるAIエージェント設計に適用できます。エージェントに何かをさせたいなら、その情報をエージェントが理解しやすい形式で提供することが重要です。

知っておくと便利なTips

  • 適材適所の考え方: AIエージェントには得意・不得意があります。データ分析や設定変更は任せ、空間認識が必要なタスクは人間が担当するという分担が効果的です。

  • インターフェース設計の重要性: AIエージェントを導入する際は、エージェントが理解しやすいインターフェースを設計することが成功の鍵です。

  • 実験的アプローチの価値: 「うまくいくかわからないけど試してみる」という実験的な取り組みが、AIの可能性と限界を明らかにします。

まとめ

Claude Codeでローラーコースタータイクーンをプレイするという一見奇抜な実験は、AIエージェントの実用的な知見をもたらしました。「環境の可読性がエージェントの能力を決める」という原則は、ゲームに限らずあらゆるAIエージェント設計に応用できる重要な発見です。AIに何かを任せる際は、その情報をAIが理解しやすい形で提供しているか、一度立ち止まって考えてみてください。


📎 元記事: https://ramplabs.substack.com/p/ai-plays-rollercoaster-tycoon

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