ソフトバンクグループ傘下のモバイル決済大手PayPayが、米国証券取引委員会(SEC)にForm F-1を提出し、ナスダック市場への上場を正式に申請しました。日本のキャッシュレス決済を牽引してきたPayPayが、いよいよグローバル資本市場への一歩を踏み出します。ティッカーシンボルは「PAYP」。この動きは日本のフィンテック業界にとって大きな転換点となる可能性があります。
この記事のポイント
- PayPayが米SECにForm F-1を提出し、ナスダック上場を正式申請
- ティッカーシンボルは「PAYP」、Goldman Sachsなど4社が共同主幹事
- 2025年4~12月期の収入は2785億円、当期利益は1033億円と高い収益力を示す
ナスダック上場申請の概要
PayPayは米国証券取引委員会(SEC)に対してForm F-1(外国企業向けの上場届出書)を提出し、ナスダック市場への新規株式公開(IPO)を申請しました。ティッカーシンボルには「PAYP」が選ばれています。共同主幹事にはGoldman Sachsをはじめとする4社が名を連ねており、グローバル規模での大型IPOとなることが予想されます。
また、米国預託証券(ADS)の一部は日本国内でも売り出される予定で、国内の投資家にとっても注目の案件となります。ソフトバンクグループとしても、PayPayの上場は同グループの投資ポートフォリオにおける重要なイベントとなるでしょう。
堅調な業績が上場を後押し
届出書によると、PayPayの2025年4月~12月期の収入は2785億円、当期利益は1033億円に達しています。モバイル決済事業として非常に高い収益性を示しており、この好調な業績がナスダック上場を後押しする形となりました。
PayPayは2018年のサービス開始以来、大規模なキャッシュバックキャンペーンなどを通じて急速にユーザー基盤を拡大してきました。長らく先行投資フェーズにありましたが、近年は収益化が進み、利益を安定的に計上できる段階に成長しています。当期利益率は約37%と、フィンテック企業としてもかなり高い水準です。
日本フィンテック業界への影響
PayPayのナスダック上場は、日本のフィンテック業界全体にとっても大きなインパクトを持ちます。日本発のモバイル決済サービスが米国の主要株式市場に上場することで、グローバルな投資家からの注目度が高まり、日本のキャッシュレス決済市場全体の評価向上につながる可能性があります。
また、ティッカーシンボル「PAYP」は、米国の決済大手PayPal(ティッカー: PYPL)と非常に似通っており、投資家の間で話題になることも予想されます。PayPayがナスダック市場でどのような評価を受けるかは、今後の日本フィンテック企業の海外展開戦略にも影響を与えるでしょう。
ソフトバンクグループの戦略的意義
ソフトバンクグループにとって、PayPayの上場は重要な戦略的意義を持ちます。同グループはPayPayに対して大規模な投資を行ってきており、上場によってその投資価値が市場で可視化されることになります。ソフトバンクグループは近年、ARM Holdings のナスダック上場を成功させた実績もあり、PayPayの上場もグループの企業価値向上に寄与することが期待されます。
Goldman Sachsなど世界的な投資銀行が共同主幹事を務めることからも、この案件への市場の期待の高さがうかがえます。ADSの一部を日本国内でも売り出す方針は、PayPayの強力な国内ブランド力を活かした戦略と言えるでしょう。
知っておくと便利なTips
- Form F-1は米国外の企業がSECに提出するIPO届出書で、財務情報やリスク要因などが詳細に記載されている
- ADS(米国預託証券)は外国企業の株式を米国市場で取引可能にする仕組みで、日本の投資家もADSを通じて投資が可能
- ナスダック市場はテクノロジー企業やフィンテック企業の上場先として世界的に人気が高い
まとめ
PayPayのナスダック上場申請は、日本のモバイル決済業界における歴史的な出来事と言えます。2025年4~12月期で収入2785億円、利益1033億円という堅調な業績を背景に、Goldman Sachsなど一流の投資銀行を主幹事に据え、ティッカーシンボル「PAYP」でグローバル市場に挑みます。ADSの国内販売も予定されており、日本の投資家にとっても注目すべきIPOです。キャッシュレス決済のリーディングカンパニーとして、PayPayが世界の資本市場でどのような評価を得るか、今後の動向に注目が集まります。
📎 元記事: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2602/13/news117.html


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