Anthropicが、コーディング以外の幅広い業務に対応する汎用AIツール「Cowork」にプラグイン機能を導入しました。これにより、非技術者でも部門ごとの専門的なタスクを自動化できるようになります。マーケティングコンテンツの作成から法務文書のリスクレビュー、カスタマーサポートの応答生成まで、企業のさまざまな業務をAIで効率化する道が開かれました。
この記事のポイント
- Anthropicが「Cowork」向けにエージェント型プラグイン機能をリリース
- 技術知識がなくてもプラグインの作成・編集・共有が可能
- 11個のオフィシャルプラグインがオープンソースとして公開
Coworkとは何か
Coworkは、Anthropicが提供する汎用的なエージェント型AIツールです。同社のAIコーディングアシスタント「Claude Code」がプログラマー向けであるのに対し、Coworkは非技術者を含む企業のあらゆる部門で活用できるよう設計されています。今回のプラグイン機能は、もともとClaude Codeで提供されていた機能を、より広範なユーザー層に向けて拡張したものです。
企業において、AIツールの導入は技術部門だけでなく、マーケティング、法務、カスタマーサポートなど多くの部門で求められています。Coworkは、こうしたニーズに応えるために開発された製品であり、今回のプラグイン機能追加により、さらに柔軟な活用が可能になりました。
プラグイン機能の詳細
今回発表されたプラグイン機能の最大の特徴は、カスタマイズ性の高さです。Anthropicによれば、プラグインを使うことで「Claudeにどのように作業を行ってほしいか、どのツールやデータを参照するか、重要なワークフローをどう処理するか、チームにどのスラッシュコマンドを公開するか」を指定できるようになります。
具体的な活用例としては、以下のようなシナリオが想定されています:
- マーケティング部門: ブランドガイドラインに沿ったコンテンツドラフトの自動生成
- 法務部門: 契約書や法的文書のリスク箇所を自動でレビュー
- カスタマーサポート: 過去の対応履歴を参照した一貫性のある回答生成
これらの処理を部門ごとにカスタマイズしたプラグインとして保存・共有することで、チーム全体で一貫した品質のアウトプットを得られるようになります。
技術的なハードルを下げる設計
注目すべきは、プラグインの作成・編集・共有に高度な技術知識が不要という点です。従来、このような自動化ツールの構築にはプログラミングスキルが必要でしたが、Coworkのプラグインシステムは非エンジニアでも扱えるよう設計されています。
Anthropicのプロダクトチームに所属するMatt Piccolella氏は、プラグインがカスタマイズを前提に構築されていることを強調し、企業が自社の業務に特化した実装を開発することを推奨しています。つまり、Anthropicが提供するのはあくまで「フレームワーク」であり、実際の活用方法は各企業が自由に設計できるということです。
オープンソースで11個のプラグインを公開
Anthropicは今回の発表に合わせて、社内で開発した11個のプラグインをオープンソースとして公開しました。これらは参考実装として、企業が独自のプラグインを開発する際の出発点として活用できます。
オープンソース化により、コミュニティによる改善や新しいプラグインの開発も期待されます。企業は公開されたプラグインをそのまま使用することも、自社のニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。
スラッシュコマンドによる操作性
プラグインの重要な機能の一つが「スラッシュコマンド」です。これは、チーム内で特定の処理を簡単に呼び出せるようにする仕組みです。例えば、/review-contract と入力するだけで契約書レビューのワークフローが起動する、といった使い方が可能になります。
スラッシュコマンドを適切に設計・公開することで、チームメンバー全員が同じ手順でAIを活用でき、出力の一貫性が保たれます。これは特に大規模なチームや、複数部門でAIツールを展開する場合に重要な機能です。
知っておくと便利なTips
- プラグインは段階的に導入するのが効果的です。まず1つの部門で試験運用し、効果を確認してから他部門に展開することで、リスクを最小化できます
- 公開された11個のオフィシャルプラグインをまず試してみて、自社の業務にどう応用できるか検討するのがおすすめです
- スラッシュコマンドの命名は直感的でわかりやすいものにすることで、チーム全体の adoption(採用率)が向上します
まとめ
AnthropicのCowork向けプラグイン機能は、AIの業務活用を非技術者にも広げる重要な一歩です。カスタマイズ性の高さ、技術的ハードルの低さ、そしてオープンソースでの11プラグイン公開という三本柱により、企業はすぐにでも自社業務への導入を始められます。Claude Codeで培われたプラグイン技術が、より広範なビジネスユースケースに展開されることで、エンタープライズAI市場における Anthropicの存在感がさらに高まることが予想されます。今後、各業界特化型のプラグインが登場し、AIによる業務自動化がさらに加速していくでしょう。
📎 元記事: https://techcrunch.com/2026/01/30/anthropic-brings-agentic-plugins-to-cowork/


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